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結論からお伝えすると、国内の仮想通貨取引所そのものの株は、日本の株式市場ではほぼ買えません。取引所の成長に株で乗りたい場合は、取引所を傘下に持つ上場企業(親会社)の株を買うのが基本形です(2026年7月7日時点)。
この記事でわかること
- 仮想通貨取引所と上場親会社の対応表(どの取引所なら、どの株を買えばいいか)
- マネックス・SBI・GMO・セレスなど関連銘柄それぞれの最新動向と業績規模
- 「取引所の株を買う」と「取引所で現物を買う」の使い分け
【結論】コインチェックやビットフライヤーの株は直接買えない|買うなら親会社の株
「コインチェックの株を買いたい」と証券アプリで検索しても、銘柄は出てきません。コインチェック株式会社もbitFlyer(ビットフライヤー)も、日本の証券取引所には上場していないためです。
ただし、道がないわけではありません(2026年7月7日時点)。
- コインチェック: 運営会社自体は非上場ですが、持株会社のCoincheck Group N.V.(ティッカー: CNCK)が2024年12月に米ナスダックへ上場済みです。さらにその親会社であるマネックスグループ(8698)は東証プライム上場で、日本株として買えます
- ビットフライヤー: 運営持株会社のbitFlyer Holdingsは非上場です。なお、一部で「マネックスグループの子会社」とする誤った情報が見られますが、事実ではありません。同社はSBIインベストメントや三菱UFJキャピタル、メガバンク系ファンドなどが出資する独立系企業です
つまり「取引所の株」への現実的なアプローチは、①上場している親会社の株を買う、②例外的に米国上場している持株会社(CNCKなど)を買う、の2つです。どの取引所がどの上場企業につながるかを、次の対応表で整理します。
仮想通貨取引所と上場親会社の対応表【一覧】
国内の主な取引所と、株式市場で買える関連上場企業の対応関係です(2026年7月7日時点。資本関係は各社の開示資料に基づく)。
| 取引所 | 買える上場企業(コード) | 資本関係の現状 |
|---|---|---|
| Coincheck(コインチェック) | マネックスグループ(8698・東証P)/Coincheck Group(CNCK・米ナスダック) | マネックスGがCNCKの過半数(83.6%・2026年5月時点)を保有。KDDIが14.9%出資予定 |
| SBI VCトレード | SBIホールディングス(8473・東証P) | 完全子会社 |
| BITPOINT(ビットポイント) | SBIホールディングス(8473) | 2023年2月にSBIが完全子会社化(それ以前は当社リミックスポイントの傘下でした) |
| bitbank(ビットバンク) | 現在はセレス(3696・東証P)が22.39%出資 | SBIが完全子会社化で基本合意(2026年6月25日発表・10月頃完了予定)。完了後はSBI傘下に |
| GMOコイン | GMOフィナンシャルHD(7177・東証S)/GMOインターネットグループ(9449・東証P) | 7177の子会社・9449の孫会社。GMOコイン自体も東証上場準備を開始(2026年2月発表) |
| Zaif(ザイフ) | ネクスグループ(6634・東証S) | 2025年2月に運営持株会社を連結子会社化 |
| bitFlyer(ビットフライヤー) | なし(非上場) | 独立系。IPO観測はあるが時期・形態は未公表 |
補足が2点あります。第一に、トレイダーズホールディングス(8704)の「みんなのコイン」は暗号資産CFD(差金決済取引)のサービスであり、現物の取引所ではありません。「取引所関連」として扱う場合は区別が必要です。第二に、この表の資本関係は2026年に入ってから大きく動いています(SBIによるビットバンク買収合意、GMOコインの上場準備など)。投資前には必ず最新の適時開示を確認してください。
以下の各社解説は、特定銘柄の推奨ではなく、開示資料に基づく事実の整理です。
マネックスグループ(8698)|コインチェックを傘下に持つ
マネックスグループは、マネックス証券とコインチェックを中核とする金融グループです。2026年3月期からコインチェックなどを「クリプトアセット事業」として独立セグメント化しており、暗号資産事業の存在感が決算上も明確になっています。
コインチェックの本人確認済み口座は約247万口座(2026年3月期第3四半期時点、前年同期比13%増)。持株会社Coincheck Groupは、ナスダック上場費用がかさんだ前期の赤字から、2026年3月期第3四半期に四半期純利益4億円超で黒字転換しました。2026年にはカナダの運用会社3iQの買収や、KDDIによる14.9%の資本参画(発表ベース・完了後もマネックス連結子会社)と、資本面の動きが続いています。
コインチェック・グループ(CNCK)は日本の証券会社で買える?
買えます。CNCKは米ナスダック上場の米国株として、楽天証券・マネックス証券が上場初日(2024年12月11日)から取扱いを開始しています。ただし取扱有無・手数料は証券会社ごとに異なるため、利用中の証券会社の外国株ページで確認してください。「コインチェックの証券コード」を検索して8698にたどり着くケースがありますが、**8698はマネックスグループ(親会社)**であり、コインチェック単体の値動きとは異なる点に注意が必要です。
SBIホールディングス(8473)|SBI VCトレードを展開
SBIホールディングスは、証券・銀行・保険を抱える金融コングロマリットで、暗号資産分野では**国内取引所の「集約役」**になりつつあります(2026年7月7日時点)。
- SBI VCトレード: 完全子会社。預かり資産は4,000億円を突破(2025年1月発表)。2026年7月1日にはNFT事業のSBINFTを吸収合併
- BITPOINT: 2023年2月に完全子会社化
- ビットバンク: 2026年6月25日、約467億円での完全子会社化に向けた基本合意を発表(2026年10月頃完了予定)
グループの暗号資産事業セグメントは収益896億円・税引前利益212億円(2026年3月期通期・決算説明資料ベース)と過去最高収益を更新しました。ただしグループ全体の収益約1.9兆円に対する比率は5%弱で、株価が暗号資産市況だけで動く銘柄ではない点は理解しておきましょう。
GMOインターネットグループ|GMOコインを展開
GMOコインを株で買いたい場合、選択肢が二層になっています。**直接の親会社はGMOフィナンシャルHD(7177・東証スタンダード)**で、そのさらに親会社がGMOインターネットグループ(9449・東証プライム)という構造です。7177のほうが暗号資産事業の業績インパクトを受けやすく(2025年12月期の連結営業収益約495億円のうちGMOコインが約13%)、9449は広範なインターネット事業を含むため連動はより間接的になります。
GMOコイン自体の事業規模は、口座数81.4万(2026年6月末の月次開示)、2025年12月期の営業収益66.7億円・営業利益32.5億円です。
注目すべきは、GMOコインが2026年2月4日に東証への上場準備開始を発表したことです。実現すれば「取引所そのものの株を日本市場で買う」初の事例となり得ますが、上場時期は未定です(2026年7月7日時点)。
セレス(3696)ほか|取引所に出資するその他の上場企業
ポイントサイト「モッピー」を運営するセレスは、ビットバンクへの出資(22.39%)で長く「取引所関連銘柄」として知られてきました。しかし前述のとおり、保有全株式を約86億円でSBIグループへ売却する基本合意を2026年6月25日に締結しており、完了(2026年10月頃予定)後は取引所出資銘柄ではなくなります。売却手取り(税引後約74億円)は自己株買い・増配・成長投資に充てる計画が公表されています。同様にMIXI(4776)もビットバンク株を手放す予定です。
Zaifを運営する持株会社を2025年2月に連結子会社化したネクスグループ(6634)のような例もありますが、出資型の関連銘柄は資本関係の変化でテーマ性が一夜で消えるのが最大の特徴です。「かつて関連銘柄だった」情報が残り続けるため、必ず直近の開示で現在の資本関係を確かめてください。
取引所関連銘柄の株価は何で動く?|取引高・口座数・BTC価格との関係
取引所の収益源は、売買手数料とスプレッド(買値と売値の差)です。つまり収益を決めるのは**「価格」そのものより「取引の活発さ」**です。BTC価格が急騰すると、新規口座開設と売買が一気に増えて収益が跳ね、株価も反応します。実例として、2021年2月にテスラのビットコイン購入が報じられた翌日、マネックスグループ株は前日比16%高となりました。
国内市場の規模感を示すデータとして、暗号資産の国内口座数は1,400万口座を突破(JVCEA集計・2026年2月時点)、現物取引高は月7,088億円(同・2026年5月)です。米コインベース(COIN)ではBTCとの相関は約0.75、値動きの大きさはBTCの概ね2倍というデータもあります(Artemis Analytics)。
ただし単純な連動ではありません。BTCが史上最高値を更新した当日にマネックスグループ株が9%近く下落した局面もあります(材料の織り込みや本業要因によるもの)。取引所株は「BTC連動株」というより**「暗号資産市場の出来高連動株」**と捉えるのが実態に近く、タイプ別の感応度の違いはビットコイン関連株の今後・見通しの記事で詳しく解説しています。
取引所の株を買う vs 取引所で現物を買う|どっちが向いている?
「取引所の株」を検討する人の本当の目的は、多くの場合「ビットコイン・暗号資産市場の成長に乗ること」のはずです。それなら、株を経由する方法と現物を直接買う方法を並べて比べるのが合理的です(2026年7月7日時点)。
| 項目 | 取引所の株(親会社株) | 取引所で現物を買う |
|---|---|---|
| 必要な口座 | 証券口座 | 暗号資産取引所の口座 |
| 値動き | 取引高・本業・市況の複合(BTCと連動しない局面あり) | BTCそのもの |
| 税制 | 売却益は20.315%の申告分離課税 | 雑所得・総合課税(住民税込み最大約55%)※20%分離課税への改正法が成立済み・適用は2028年1月以降が有力(2026年7月7日時点、関連法案は参議院審議中) |
| NISA | 成長投資枠の対象になり得る | 対象外 |
| 固有リスク | 企業リスク(本業不振・増資・資本関係の変化) | 秘密鍵・取引所リスク、価格変動そのもの |
株が向いている人: 証券口座で完結させたい、NISAの非課税枠を使いたい、企業の業績分析に慣れている人。NISAでの具体的な活用法は仮想通貨をNISAで間接投資する方法にまとめています。
現物が向いている人: BTCの値動きをそのまま取りたい、少額(取引所によっては数百円程度)から暗号資産自体を持ってみたい人。この場合は取引所選びがスタート地点になるので、仮想通貨取引所のおすすめ比較ランキングから手数料や使い勝手を比べてみてください。
取引所関連銘柄の買い方
関連銘柄は通常の上場株式なので、買い方は一般の株と同じです(2026年7月7日時点)。
- 証券口座を開設する。日本株(8698・8473・7177など)は主要ネット証券で売買できます。CNCKなど米国株も視野に入れるなら、米国株取扱いのある証券会社を選びます
- 銘柄を検索して注文する。証券コードで検索し、成行・指値で注文します。NISA成長投資枠を使う場合は注文時に選択します
- 開示情報を定期チェックする。取引所関連は資本関係の変化が株価材料になりやすいため、適時開示の確認を習慣にしましょう
証券会社ごとの手数料・米国株対応・NISA対応の詳しい比較は、DAT銘柄の買い方とおすすめ証券口座の記事をご覧ください(関連銘柄の購入手順は共通です)。
DMM 株で口座開設仮想通貨取引所の関連銘柄に関するよくある質問(FAQ)
Q1. コインチェックの株はどこで買えますか?
A. コインチェック株式会社の株は直接買えませんが、持株会社Coincheck Group(CNCK)が米ナスダック上場のため米国株として、また親会社マネックスグループ(8698)が東証プライム上場のため日本株として購入できます(2026年7月7日時点)。
Q2. ビットフライヤーはマネックスグループの子会社ですか?
A. いいえ。bitFlyer Holdingsは独立系の非上場企業で、マネックスグループの子会社ではありません。コインチェック(こちらはマネックス傘下)との混同にご注意ください。
Q3. ビットフライヤーはいつ上場しますか?
A. 未定です。IPO準備に関する報道はありますが、2026年7月7日時点で上場時期・形態の公式発表はありません。憶測に基づく投資判断は避けてください。
Q4. GMOコインの株を買うには9449と7177のどちらを買えばいいですか?
A. どちらもGMOコインの上位会社ですが、直接の親会社はGMOフィナンシャルHD(7177)で、暗号資産事業の業績影響をより受けやすい構造です。GMOインターネットグループ(9449)はインターネットインフラ等を含む広範なグループの持株会社で、連動はより間接的です。どちらが適切かは、暗号資産事業への連動をどの程度求めるかで変わります。
Q5. セレス(3696)は今もビットバンクの関連銘柄ですか?
A. 2026年7月7日時点ではビットバンクの株主ですが、保有全株式をSBIグループへ売却する基本合意を締結済みで、2026年10月頃の完了後は取引所出資銘柄ではなくなる見込みです。
Q6. 取引所関連銘柄はビットコイン価格とどのくらい連動しますか?
A. 銘柄によります。米コインベースでBTCとの相関約0.75・変動はBTCの約2倍というデータがある一方、国内の親会社株は本業の比重が大きく、BTC最高値更新の日に下落した例もあります。連動の強さをタイプ別に比べたい場合は関連株の見通し・連動の仕組みの記事を参考にしてください。
Q7. 取引所の親会社株より、ビットコインを直接買ったほうがいいですか?
A. 目的によります。BTCの値動きをそのまま取りたいなら現物、証券口座・NISAで完結させたいなら株が候補です。本記事の比較表と、取引所の比較ランキング・NISA間接投資の解説をあわせて検討し、ご自身の判断で選んでください。
まとめ|「どの取引所の、どの上場企業か」を対応表で確かめてから
仮想通貨取引所そのものの株は国内ではほぼ買えず、投資対象になるのは親会社・出資元の上場企業です。そして2026年は、SBIによるビットバンク買収合意、GMOコインの上場準備、セレスの持分売却と、対応関係そのものが動いた年です。本記事の対応表を出発点に、必ず最新の開示で資本関係を確認してください。
取引所系は関連株の4タイプの1つに過ぎません。保有系・マイニング系・決済系を含めた全体像はビットコイン関連株の一覧・4タイプ分類で整理しています。投資の最終判断は、ご自身の資金状況とリスク許容度に照らして、余剰資金の範囲で行ってください。

